魂はギタリスト・運転も人生も安全第一樫木さんの21年
保険屋の一言をきっかけに入社し、気づけば勤続二十一年の樫木さんにインタビューしました。
若い頃の厳しい運送経験があったからこそ、今の仕事を「楽しく続けられる」と語ってくれました。
トラックの中ではロックを流しながらも、胸にあるのは強い安全意識。何より大切にしているのは、自分の命を守り無事に帰ること。
その積み重ねが、二十一年という時間をつくってきてくださいました。
音声(番組)は以下より聴取できます。
https://open.spotify.com/episode/7dlYRukQEHvqyVhtjLrtAr?si=LXJA40y1Tg6LdWrKw5L2Eg
以下はテキスト版になります。
1.二十一年目のドライバー
樫木
あっ、秋山逓送の樫木洋行です。
濱口
よろしくお願いします。今、ドライバー歴は何年目なんですか?
樫木
この前、給料明細を見たら勤続二十一年って書いてあって。
自分では三十年くらい働いた気がしてたんで、まだ二十一年かって。
濱口
それだけ濃い時間を過ごしてこられたんですね。一番大きな出来事は?
樫木
入社当初、会社が初めて長距離便を始めた時です。
まだ正式な社員も少なくて、ちょうどドライバーを探してた時期でした。
2.運命のきっかけは“保険屋さん”
濱口
どうやって入社されたんですか?
樫木
自家用車の保険屋さんから声をかけられました。
冗談で「お金払われへんわ」って言ったら、「長距離行けへんか?」って。
そのまま当時の秋山逓送の会長に連絡がいって、「今すぐ面接来い」と。
その日ビール飲んでたんですけど、結局行きました。
濱口
急展開ですね。
樫木
履歴書もなし。チラシの裏に経歴を書かれて、その場で「いつから来れる?」って。
でも会長が面白くて、話しやすくて、すぐ「お願いします」ってなりました。
3.若い頃の下積みと“楽な仕事”
濱口
長く続けられた秘訣は?
樫木
十八歳から運送会社で働いてました。
野菜や果物を手積み手降ろし。高校時代から助手で、寝る間もなく働いて。
それに比べたら、今の仕事は楽なんです。
郵便の既定便で、ルートも決まっている。走ること自体が好きやから、気楽にできる。
濱口
趣味みたいな感覚ですか?
樫木
そうですね。手積みだったら十年も続いてないかもしれないです。
4.トラックの中の時間とロック魂
濱口
運転中は何を?
樫木
ニュースを聞いて、あとは携帯で音楽。
ハードロックが好きで。
濱口
意外です。
樫木
ギターとドラムの音が好きなんです。
中学の頃バンドやりたかったけど、ドラムもギターも買えなくて。
高校でやっとコピーバンドをやりました。
文化祭や地元の祭りで演奏して、それが最後かな。
濱口
今もギターは?
樫木
あります。弦も毎年替えてるんですよ。
家族にはうるさいって言われますけどね。
濱口
社内バンドができるかもしれませんね。
樫木
今社員数が120人いるなら、いけるかもしれませんね。
5.守るべきものは“自分の命”
濱口
仕事で一番気をつけていることは?
樫木
自分の命を自分で守ること。
誰も守ってくれませんから。
濱口
重い言葉ですね。
樫木
営業ナンバーのトラックは皆気をつけてます。
でも一般車は考え方が違う。急な割り込みや予測できない動きが一番怖いですね。
6.二十一年で変わったこと
濱口
入社当時と今で変わったことは?
樫木
昔は速度も休憩時間も今ほど厳しくなかった。
でも会社が大きくなり、社員を守るためにルールが増えました。
濱口
法律の変化はどう感じますか?
樫木
休憩を取れと言われても、止まる場所がない。
パーキングは満車、路肩は注意される。
法律を作るなら、インフラも整えてほしいです。
秋山逓送は元々ルールを守っている会社なので、ブラック企業対策の制度で、逆に働きにくくなる面もあると感じます。
7.それでも続ける理由
濱口
それでも二十一年続けてこられたんですね。
樫木
寝る時間もあるし、無理な働き方はしていないんですよ。
だからこそ、気楽に続けられるとおもいます。
とにかく安全第一。
「行ってきます」と言ったら、無事に帰る。それだけです。